心不全

心エコーでの左室収縮機能(LVEF)の評価について

心機能の評価項目は無数にありますが、その中でも左室の動きは関心が高いです。左心室の収縮能力を見る、左室駆出率(LVEF;left ventricular ejection fraction)は循環器内科以外でも重要な項目です。左室という言葉...
不整脈

心房細動へのワソラン投与の注意点。心不全では禁忌!

ワソラン®(一般名:ベラパミル)は心房細動やその他の不整脈でも心拍数のコントロール目的に使用します。内服薬だけでなく静注薬もあるので、急ぐ場面でも重宝します。しかし、心房細動と同時に心不全が合併している場合には、ワソランの使用には注意が必要...
循環器一般

循環器内科へのコンサルトの仕方(私見)

先日Twitterで画像を挙げところ、皆さんに沢山の『いいね』をいただけました。ありがとうございます。循環器内科は一分一秒を争う病気も多く、コンサルトするときには最初に要点を伝えることがポイントです。すなわち結論から話すということです。①何...
虚血性心疾患

安定狭心症の検査について具体例を挙げて解説します

こんにちは、すずねこです。今日は安定狭心症の診療について話します。循環器領域ではオンラインで無料で閲覧できるガイドラインが充実しており、教科書を買わなくても良いくらい詳細に書かれています。しかし詳細な各論、枝分かれするフローチャートを見ると...
 

循環器内科の専攻医の待機(オンコール)生活について

循環器内科は緊急が多い、夜中に呼ばれる、大変だ、そんなイメージはあっても、実際の生活について聞くことは少ないのではないでしょうか。病院や立場によって仕事内容は変わりますが、私が三次救急病院で専攻医をしていたころの体験でも書こうと思います。こ...
 

【不定愁訴】心臓の検査で異常は無いけど動悸や不安がある時の対応について(私見)

こんにちは、すずねこです。今日は循環器内科でよく遭遇する『動悸・不安の訴えがあるけど心臓やその他の検査で異常が無い人』つまり、ちょっとメンタル的な要素が強そうだなあ、と考えられる人の対応について考えます。いわゆる不定愁訴です。メンタルについ...
 

見逃しやすい急性大動脈解離をどうやって見つけるのか?診断後の注意点は?

急性大動脈解離は致命的な救急疾患の代表ですが、症状が多彩で非侵襲的な検査では除外が困難な病気です。これといった決め手に欠けて、見逃しやすい病気です。実際に過去の報告でも、急性の大動脈疾患の見逃し率は14~39%と高率であると報告されています...
 

【胃潰瘍だけじゃない】鎮痛剤と心血管リスクについて【湿布は安全?】

腰が痛い、肩が痛い、首が痛い。痛みは人にとって永遠の課題です。若くても年をとっても、体の色んな場所が痛くなって、痛み止め(鎮痛剤)を使う機会は誰にでもあると思います。薬局でも簡単に手に入り、病院に行けば沢山処方されるので、安全な薬かと思いき...
不整脈

非専門医が洞性頻拍と間違えやすい不整脈をどう見抜くか?

いきなりですが、こちらの心電図をご覧ください。とある高齢の男性、動悸を主訴に受診して、以下のような心電図でした。洞性頻拍?診断はどうでしょう?P波らしきものがありますが…多くの心電図の解説は、要約すると『心電図の細かい所まで見ましょう』とな...
 

抗血栓薬の使い方や非専門医が気づきにくい注意点を解説

こんにちは、すずねこです。今日は抗血栓薬について話します。いわゆる“血液サラサラ”です。抗血栓薬とは『血液を固まりにくくすることで、血液が固まって起きる病気や血管が詰まる病気を予防する薬』です。例えば脳梗塞や心筋梗塞の治療に使います(梗塞と...