急性下壁梗塞の心電図を見た時に考えること

まずは, こちらの心電図をご覧ください。パッと見で気づく所見は心拍数50bpm程度P波がなくf波がみられ心房細動Ⅱ/Ⅲ/aVF誘導でSTが上昇Ⅰ/aVL/V6誘導でSTが低下ST上昇型の心筋梗塞で、即座に循環器内科を呼びますね。終了・・・で...
 

循環器内科の専攻医の待機(オンコール)生活について

循環器内科は緊急が多い、夜中に呼ばれる、大変だ、そんなイメージはあっても、実際の生活について聞くことは少ないのではないでしょうか。病院や立場によって仕事内容は変わりますが、私が三次救急病院で専攻医をしていたころの体験でも書こうと思います。こ...
 

【不定愁訴】心臓の検査で異常は無いけど動悸や不安がある時の対応について(私見)

こんにちは、すずねこです。今日は循環器内科でよく遭遇する『動悸・不安の訴えがあるけど心臓やその他の検査で異常が無い人』つまり、ちょっとメンタル的な要素が強そうだなあ、と考えられる人の対応について考えます。いわゆる不定愁訴です。メンタルについ...
 

見逃しやすい急性大動脈解離をどうやって見つけるのか?診断後の注意点は?

急性大動脈解離は致命的な救急疾患の代表ですが、症状が多彩で非侵襲的な検査では除外が困難な病気です。これといった決め手に欠けて、見逃しやすい病気です。実際に過去の報告でも、急性の大動脈疾患の見逃し率は14~39%と高率であると報告されています...
 

【胃潰瘍だけじゃない】鎮痛剤と心血管リスクについて【湿布は安全?】

腰が痛い、肩が痛い、首が痛い。痛みは人にとって永遠の課題です。若くても年をとっても、体の色んな場所が痛くなって、痛み止め(鎮痛剤)を使う機会は誰にでもあると思います。薬局でも簡単に手に入り、病院に行けば沢山処方されるので、安全な薬かと思いき...
 

抗血栓薬の使い方や非専門医が気づきにくい注意点を解説

こんにちは、すずねこです。今日は抗血栓薬について話します。いわゆる“血液サラサラ”です。抗血栓薬とは『血液を固まりにくくすることで、血液が固まって起きる病気や血管が詰まる病気を予防する薬』です。例えば脳梗塞や心筋梗塞の治療に使います(梗塞と...
 

血圧が下がれば何でも良い?健康食品に決定的に足りない効能を解説

こんにちは、すずねこです。いきなりですが、この文章についてどう思われますか?①血圧が高いと脳卒中や心不全になりやすい②薬Aを飲むと血圧が下がる③だから、高血圧の人が薬Aを飲むと脳卒中や心不全になりにくくなるいわゆる“三段論法”というやつです...
 

【一般向け】心不全の症状や治療、気を付けることを解説

こんにちは。すずねこ です。今日は心不全とはどういった病気なのか?、どうして心不全になるのか?、どのような治療があるのか?といったことを、数多くの心臓病を治療してきた視点からザックリとまとめたいと思います。心不全とは何かネットで調べると学会...
 

はじめまして

こんにちは。循環器内科の医師として働く すずねこ と申します。『循環器』とは一般の方には馴染みのない言葉と思いますが、何を扱っているのかご存じでしょうか。心筋梗塞や心不全などの心臓を治療している内科医のことです。私は医師として働く間に、緊急...